東京物語
「東京物語」小津安二郎監督
鑑賞後、これほどまでに大粒の涙が頬を伝ったことは、いままでない。
あまりにも、切ない美しさに圧倒された。
自分の語彙の不足に反省する。
いや、この気持は感じるものであって、言語化するものでないのかもしれない。
フェルメールは言った。
美しさとは作品側に存在するのではなく、鑑賞者側の心に宿るものだと。
まさにその通りである映画だ。
しかし、なんといっても、極限まで不要なものを排除した小津監督の美学は尊敬する。
「過ぎたるは及ばざるが如し」の用語があてはまる究極の美しさ。